2007年01月31日
古川日出男「ベルカ、吠えないのか?」

アニメもラスカルやらジョリーやらが出てくるものやニルスもパトラッシュもお気に入り。映画で言えばファインディング・ニモ(最初、ファイティング・ニモだと思っていた)まで守備範囲だ。
そんな俺がカバーを見て手に取ったのがこれ。
古川日出男「ベルカ、吠えないのか?」
「アラビアの夜の種族」
これは、犬による犬のための犬の歴史をつづったものだった。
ソ連の宇宙開発によって宇宙に打ち上げられたライカ犬ベルカ。その年をイヌ紀元として、太平洋戦争時における日本軍のアリューシャン列島キスカ島撤収に始まる壮大なイヌの系譜。紛争をめぐるイヌたちの群像。そして、それと同時並行して現代の物語も動いていく。
実は、よく理解できないのだ。面白いのかどうか評価できない。
イヌのアイデンティティを確立しようとしているのだろうが、その意図がどこにあるのかもそれが成功しているのかも分からない。
不思議な味わいの作品でした。