「桃山ビート・トライブ」 若い作家にはどんどん新たなチャレンジをしてもらいたい。
 そんな意味では新たな視点で取り組んでいるこの作品はなかなかいいところをついている。

 天野純希「桃山ビート・トライブ」

 豊臣政権が確立してから、それまで納税の対象とされなかった者たちも締め付けを受けるようになっていった。そんな中で新たな芸を生み出そうとする河原芸人たちの熱い物語がこれだ。

 豊臣秀次と聚楽第を扱ってしまうとどうしても殺生関白のイメージから伝奇ものになってしまいがちなところを音楽という全く違う方向へと向けてくれたのが非常に好印象。

 文章はまだまだ修正が必要だけれど、大事なのはこういった視線だよな。

 歴史小説が死なないためにももっと頑張って欲しい。


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