北海道を舞台にした作品にこだわり続ける作者の作品。
北海道弁丸出しのおっちゃんが必ず登場するのは愛嬌か





年齢を振り返る場面が特に記憶に残る。自己投影型の作者であるからして、作者本人が自分の年齢に驚きを感じつつあるのだろう。しかし、それでもかっこつけたがる主人公の性癖は変わらず、余計なところで意地を張ったりするのだが、それがまた自分と等身大に見えて親近感さえ感じてしまう。歳を取って得るものもあれば、捨てるものもあるのだ。死ぬは必定。ならば、そのあいだに何をなすのか。あー、考えちゃった。

若年層を主人公としたハードボイルドはもう生まれないかもね。こうした中年が中核を担っていくのは間違いないだろう。もし、生まれたとしてもIWPGみたいなまがいものなんだよ、きっと。そういった意味では、ホント重要なシリーズだと思う。

さて、畝原シリーズで大爆発していた道警に対する諦念はどうなったのか気になるところだけど、次回に期待してみよう。


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