いまイギリスからSF新時代の旗手たちがたくさん出てきているらしい。これもその中の一人。

ケン・マクラウド「ニュートンズ・ウェイク」

解説にも書いているけど、遠未来のSFガジェットが山ほど使われている。しかし、この作品はハードSFとは一線を画したスペオペなので、詳しい説明など無くどんどんストーリーが展開していく。グレッグ・イーガン「ディアスポラ」で頭を悩ましているような初心者にとっては楽に入って行けそうだ。

その代わり政治的な内容が盛り沢山で、そっちの信条を理解するのにちと頭を使う。興味ある方にとっては、SF的な設定に載せたコンゲームとして見ても面白いのかも。

日本のSFをすっかり変えてしまった「新世紀エヴァンゲリオン」のごとく、新たに盛り上がりを見せてきたSF界のシンギュラリティ(←キーポイント)と言えよう。

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